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okazaki yoshihisa
キーマスター大須賀覚
キーマスター興味深い論文の紹介をありがとうございました。極めて均一な細胞を投与しているので、反応の有無は腫瘍側の要素がとても強いと思っていましたが、確かに生細胞を使っていますので、投与細胞の細かなクオリティーはとても重要なのでしょうね。勉強になりました。ありがとうございます!
okazaki yoshihisa
キーマスター今回も2分割となりました。圧縮に努力いたします。
okazaki yoshihisa
キーマスターご教授ありがとうございます。
小児悪性脳腫瘍のプロテオミクス解析。
確か、小児悪性脳腫瘍、組織学的分類が数百種類ありませんでした?
極論すれば、一人一人、組織型が違っているとか。
このたび、プロテオミクスという別の切り口の分類が可能になりそうとのこと。。。
プリロテオミクスレベルでは、個人レベルの多様性とは違った、分類群に共通の”普遍的変化”は発見できたのでしょうか?
普遍的異常=普遍的病態反映=治療選択圧に頑強。。。。。安定した治療標的になる!!
このような、美しい秩序があると嬉しいのですが。。。。
自分の最近の勝手なイメージ:
悪性細胞=個人ごと、細胞ごと、治療選択圧ごとに”進化”する
計算しつくせない。
okazaki yoshihisa
キーマスターすみません。注を張り忘れておりました。
(注1)樹状細胞(DC細胞):
cDC細胞=樹状細胞の一種で、病原体等の異物を認識し、その異物の情報をT細胞に伝えることで異物に特異的な免疫を活性化させる機能を持つもの。Conventional DC (cDC) 1と2 に分けられ、cDC1=主としてCD8 T細胞、cDC2=CD4 T細胞を活性化する。cDC1とcDC2は骨髄前駆細胞に由来し、サイトカインであるFLT3Lに依存し、増殖・分化する。
(注2)Flt3L:
Myeloid precursor (MP)⇒macrophage-DC progenitor (MDP)⇒Flt3Lにより樹状細胞へ分化するcommon dendritic progenitor (CDP)となる⇒Pre DCは骨髄から血中へと移行し、二次リンパ組織やそれぞれの組織においてclassical DC (cDC)へと分化する。
(注3)クロスプレゼンテーション:
(注4)エピトープスプレディング:
抗体産生応答において,最初は特定のエピトープに特異的な抗体産生が認められるが,次第に,当初のエピ トープの近傍のエピトープに対しても抗体産生が認められるようになり,抗体の抗原認識に多様性が生じること.今回は、患者体内のT細胞受容体のレパトアが増加すること。
(注5)Rag1-/-マウス:
組換え酵素であるRAG-1遺伝子を欠損しているため,T細胞やB細胞が成熟するために必須であるVDJ組換
えができずに分化が阻害され,成熟したT細胞やB細胞が存在しないマウス.
(注6)poly(I:C)
TLR3を刺激する、二重鎖RNA類似物。免疫アジュバントとして多用される。
(注7)抗4-1-BB抗体
免疫活性を有するアゴニスティック抗体です。リガンドである4-1BBLに結合し抗腫瘍免疫を促進します。
(注8)オリゴクローナル
ある抗原に対して反応するリンパ球(B細胞またはT細胞)のクローンの数が限定されている場合
(2,3あるいは4,5クローンなど)をいう.
okazaki yoshihisa
キーマスター3分割とみっともないことになりました。すみません。
okazaki yoshihisa
キーマスター3ページ目へ続く。
okazaki yoshihisa
キーマスター(追記)
多発性骨髄腫に対して、5つの異なる腫瘍抗原
PRAME,
SSX2,
MAGEA4,
NY-ESO-1,
Survivin
を同時に標的にするT細胞治療の試みです。
mTAA-T細胞療法と名付けています。
●細胞投与前に寛解期にありアジュバント治療として行ったA群:
もともと寛解期のため、押しなべて治療効果は良好です。
しかし、腫瘍抗原による生体内刺激が弱いためか、T細胞レパトアのexpansionは弱い傾向にあります。
●細胞投与前に病勢が活動期にあり、主治療の一貫としてmTAA-T細胞療法を行ったB群:
もともと活動期のため、A群程、治療効果は良好ではないですが、SD,PRに至った症例も存在します。
また、患者#4,#3を詳細解析を比較すると、
○投与前腫瘍の5つの腫瘍特異抗原発現パターンは違っている可能性がある。
○それに合わせて、生体内でTCRレパトアパターンも、2人間、時系列で違っているようだ。
○#4患者では、“治療選択圧による腫瘍細胞の進化”を思わせる、腫瘍抗原消失減少も確認された。
○#3患者では、生体内のTCRレパトアexpansionは保持されているが、抗腫瘍免疫分子、T細胞増殖・活性化分子の
発現パターンの変動により、mTAA-T細胞の“殺腫瘍効果”が減弱した可能がある。
つまり、悪性疾患の免疫細胞療法は、
1:単一or2つ程度の“分子標的”的治療だけではうまくいかない可能性
2:治療効果を決めるパラメーターは、患者腫瘍、患者免疫系、mTAA-T細胞の3つに絞って
みたときも、極めて多数(腫瘍特異抗原の有無、mTAA-T細胞の状態決定分子、初期の患者病勢etc)ありそうだ。
3:時空間内で時々刻々変化する“極めて多数のパラメーター”を最適値に制御する技術が必要だが、
そのような技術をヒトは発明できるのか???
といった疑問とも向き合う必要があるのかもしれないと最近痛感しています。?
okazaki yoshihisa
キーマスター悪性腫瘍治療は、”進化”(予測・制御・計算不能)との闘いなのかもしれません。
味方は”進化する能力”を備えた”ナマモノ”?
哲学的にも奥が深そうです。
okazaki yoshihisa
キーマスター(追加図)
プロトコールと患者背景です。
大須賀覚
キーマスター面白い論文のご紹介をありがとうございました。わずか800日ほどの期間にも、Evolutionが起こっているということに驚きました。やはり、遺伝子不安定性がある腫瘍細胞では、短い期間でも十分に選択圧に対応することが可能なのですね。
okazaki yoshihisa
キーマスター頭頸部癌の放射線照射時に重要な情報になる可能性ありますね。
唾液腺に関しては、99mTcO4-を使った”唾液腺シンチ”という画像診断もあると思います。
○99mTcO4-で発見できなかった⇒他の唾液腺と何かが違うのか?
気になりました。
@kensho_2021pham
キーマスター自然免疫トレーニングは、ホットな領域なのですね。最近私も二報ほど紹介したばかりです。
実際にこういう手法が臨床で取り組まれていることを実感致しました。ご紹介有難うございます。
okazaki yoshihisa
キーマスター融合遺伝子が、いつ?つまり、免疫療法前のケモラジオに反応して生じたのか?それより前の段階で生じたのかは、今回の論文では、わかりませんね!
実際は、どうなのでしょう?
治療反応性のT細胞は、免疫療法開始後に出現しているようですが?
大須賀覚
キーマスターいつも大変に興味深い論文のご紹介をありがとうございます。Receptor Inhibition by Phosphatase Recruitment: RIPRという技術を初めて知りました。大変に勉強になりました。
ご存知の範囲で教えてもらいたいのですが、このCD45によるフォスファターゼ活性を利用するという方法はチロシンキナーゼ受容体におけるリン酸化の抑制など、他のどのようなリン酸化部位にも利用可能なのでしょうか?
また、受容体によっては複数のリン酸化部位を持っていると思うのですが、そのどの部位を選択的に脱リン酸化するなどの物理的部位でのコントロールも可能なのでしょうか?全部を脱リン酸化してしまうというのが現時点での限界というところでしょうか?ご存知の範囲で教えていただけると嬉しいです。
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